中華人民共和国建国60周年を迎える今年の10月1日に、「国慶大典」で安塞腰鼓を披露予定です。
安塞腰鼓は陝西省安塞県の伝統舞踊です。中国の戦国時代(前403-前221年)にまで起源をさかのぼることができます。単に舞踊のみならず、音楽や武術も一体となった勇壮で、動きの激しい踊りで、中国でも「天下第一鼓」と称され、人気が高いです。
もともとは軍隊が兵士を鼓舞するためのもので、この「鼓舞」という言葉の由来ともなったとされます。秦の始皇帝も、軍団の最前線にこの踊り手を配置し、進軍しながら踊らせ、文字通り士気を鼓舞したと伝えられています。
また、戦国時代-秦代(前221-前206年)-漢代(前漢:前206-後8年))と続き、万里の長城の建設に派遣される兵士を送り出す踊りでもあったとされます。僻地の公共事業に送られる、悲壮感漂う兵士のモチベーションアップにつながったともいいます。 安塞腰鼓はいつしか民間に広く浸透し、安塞地域の名物芸能となりました。