青海省で起きた大規模地震から1週間となる21日、中国各地では政府機関や在外公館に半旗が掲げられ、国民が2千人を超える犠牲者の死を悼みました。哀悼活動は中国政府が実施を決定します。政府はこの日を節目に、被災地支援の軸足を生存者救出から復旧作業に移すとみられます。
被災地の同省玉樹チベット族自治州玉樹県では午前10時(日本時間同11時)から、被災者や救援部隊の隊員らが3分間の黙とうをささげるほか、防空サイレンや車の警笛を鳴らして死者を追悼します。北京の天安門広場でも同日早朝、武装警察が国歌を演奏しながら、ゆっくりと半旗を掲げました。
政府は予定されていた公共の娯楽イベントを自粛します。国内メディアも一部テレビ局が娯楽番組の放映を中止し、新聞各紙はカラー印刷をやめ、黒字に白抜きの文字で「挙国哀悼」との見出しを大きく掲載しました。
青海省で被災者の支援活動を続ける男性教師(26)は、小学校の校庭に生徒ら数十人と集まり、国旗掲揚台に柳の枝をささげました。「中国でも最も貧しい地域をなぜ大災害が襲ったのか……。今後の復興も困難が伴うはずで、全力で被災者の生活再建に協力したい」と話しました。
現地の災害対策本部によると、地震による死者は20日夕時点で2064人です。175人の行方が分からないままで、負傷者は重傷者1434人を含め1万2135人に上がりました。中国メディアによると、中国政府が災害などの犠牲者のために全国で哀悼活動を実施するのは、2008年5月の四川大地震に続き2回目です。