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シルクロードの概説

シルクロードというのはその文字とおり「絹の道」という意味で、中国で「糸綢之路」だといわれています。 

昔東方と西方の貿易の生命線として、東西経済交流の歴史上重要な地位を占めています。地理的にはその時通過する地域である中央アジアを指す言葉としても使われることがあり、日本ではシルクロードの通る地域は、中国で伝統的に言った「西域」(さいいき)という言葉とともに広く知れ渡っています。  

シルクロードという言葉は、19世紀にドイツの地理学者リヒトホーフェンが、その著書『'China』(1シルクロード巻、1877年)においてザイデンシュトラーセン''Seidenstrassen'' (ドイツ語で「絹の道」の意)として使用したのが最初で、彼の弟子スウェン・ヘディンがその[中央アジア旅行記]の一つの書名にこの言葉を使用し、さらにその本が1938年に『ザ・シルクロード』という題名で英訳されたことにより有名になりました。

リヒトホーフェンやヘディンたちこの語の元々の使用者は、[東トルキスタン](現在の中国新疆ウイグル自治区)を東西に横断する交通路を意図していましたが、のちには中国を起点・終着点とする国際交易路を広く指しても使われるようになりました。     

しかし広義的に検討しましたら、このシルクロードは貿易の道だけではなく、東西文化の交流や、宗教の交流特に仏教の伝来に大きな役割を果たしていました。                 

今は中国及び中アジア五国で連合して、「シルクロード」の名義で世界文化遺産に申請中です。